2020年に入り、キャンプを始めてから早いもので3年目に突入しました。「行ったことがないところを攻めていく」をコンセプトに、山中湖畔から始まり、北は岩手県、南(西?)は愛知県までが現在のところまでの勢力範囲になっています。
そんなそらっぴ一家、実はこれまでのキャンプはすべて「区画サイト」に泊まっていました。
そらっぴ一家には歩行が少し苦手でいつもニコニコの娘:うなさんがいます。うなさんはキャンプが大好きです。
ハンディキャップをもった障がい児でも楽しめるアウトドアについてまとめてみます。
おとな目線で考えたハンディキャップとバリアフリー
キャンプに行くってこと、キャンプ場を決めることって、たいていはおとなが決めています。意識して「どんなところだろう」とか「大変じゃないかな」とか考えてキャンプ場を決めていますよね。
どんなことを考えているかというと、
とかではないでしょうか?
大まかなキャンプ日程が決まってから、こども目線で予定をざっくりと決めていきます。「あっちに行くから〇〇に寄ってみようか?」などなど。
ところが、そらっぴ一家の場合、キャンプ場を決める要素が他にもあるんです。
それは・・・
などがあります。
1.トイレは近いところにあるか?
うなさんは、トイレに行きたくなったら「行ってくる!」ができる子なのですが、物事に集中したりすると間に合わないこともしばしば。
それに、キャンプに行くといつも以上に興奮するのか、食事の量も飲む量も増えてしまい、「あ~ぁ」になってしまうことも。
自立心を育てるためにも、トイレに行きたくなったら行けるようなトイレの存在と距離が絶対条件です。
自分のサイトからトイレまで歩いて5分とかあると、うなさんはトイレに行きたくなくなってしまいます。だからこそ、これぐらいの距離感が必要です。
トイレの環境も重要です。
和式トイレは落っこちてしまうのでNG。洋式トイレが必須です。仮設トイレはまず無理。
また、トイレするのに補助が必要なので普通サイズのトイレだと大変・・・そらっぴが男性用トイレにうなさんを連れていくこともあるので、小部屋はふたりは入れるぐらいがいい。
できることならば「誰でもトイレ」のような広い個室があると最高です。
2.生活動線は平たん、またはバリアフリー化されているか
ちょっとした緩やかな坂道ならなんとかなるけれど、ほんの数段でも階段があると補助が必要になります。
手すりがあれば問題ないのですが、そこまでしっかりとバリアフリー化されたキャンプ場ってのも多くないのが現状です。
となると、うなさんに頑張ってもらわなきゃいけないのですが、少なくともテント周りに障害がない場所を選ばなきゃいけません。
サイトの中に木の根っこは飛び出ていないか?サイトの出入りは段になっていないか?崖に面していてもちゃんと距離が確保されているか?などなど。
3.周りに迷惑をかけず、迷うことなく自分のサイトに戻れるか?
原則、サイトからうなさんが出るときには同行もしくは目が届く範囲を超えないよう注意を払っています。
とはいっても好奇心旺盛なので、ちょっとしたスキにどこかへ行ってしまうことも。
そんな時のため、目印になるようなものをサイトに飾るようにしています。これは、小さいこどものいるファミリーも同じかな?
区画がラインだけのサイトやフリーサイトでは、他のキャンパーさんの敷地(?)を通ってしまうことも考えられます。キャンプ場に着いてテント設営後にしっかりと覚えさせるのですが、ふらふらっとどこかに行ってしまい迷い込んでしまうことも・・・
そうならないように、うなさんが行きたいと思っている場所(トイレや炊事場・ゴミ捨て場、あと自販機が好き)への動線はシンプルであったほうがよいです。
たいていこういった施設は管理棟の近くにまとまっていたりします。
4.危なくないか?
これは、どんな年齢層のこどもがいても同じことが言えると思いますが、こどもがやりたいことを自由にやらせてあげることと、こどものやることに放任・無責任でいることは異なります。
うなさんはタイヤのついたクーラーボックスを転がすのが大好き。サイトの中だけでは飽き足らず、サイトから出てしまうことも。
そんな時、サイトの目の前が車のよく通る道だったら・・・
「ここは危ないからダメだよ」って言葉をきちんと理解できない子どもにやらせないようにするには、取り上げてしまうことしかできなくなってしまいます。
やりたいことをできる範囲でやらせてあげる、それができるサイトを選ぶことも必要です。
ハンディキャップをもった子のキャンプってどうなの?
そこまでしてキャンプするのって実際どうなんでしょう?親たちは目が離せなくて大変、こどもたちも「あれダメ」「これダメ」ばかりでつまんないってことにならないの?そんな意見をどこかのサイトで見ました。
ん~、こういう意見を出す人って2パターンあるんだと思う。
ひとつは、バリアを日常から感じない、いわゆる「普通の人」。
同情からなのか、異端の目で見ているからなのか、自分たちが感じないことを目のあたりにして「大変だなぁ」って感じているんだと思う。
もうひとつは、バリアを日常から感じている人。
常日頃から「大変だぁ」って感じているからこそ、新しいことに取り組むこと自体に逃げ腰だったりしているんだと思う。
どちらも正しい反応だし、感じ方としてあってもおかしくない。
でもさ、どっちの「大変だぁ」も、おとな目線の感じ方なんだよね。
実際にそらっぴ一家も、キャンプから帰るとぐったり。泥のように家の布団で寝てしまうこともあります。それぐらい「気を使う」し「声を出す」し、大変ですよ。
それでも、うなさんだけでなく息子:かなさんに「キャンプ楽しかった?」って聞くとふたりとも「うん」って答えるし、「また行きたいか?」って聞くと「うん」って答えるんだよね。
それだけで十分なんじゃないかな?俺も楽しいし。
結論:新しい経験ってどんな子だって楽しいもんだ
やったことがないこと。行ったことがない場所。どれもこどもたちにとってカケガイのない経験になります。それは障がい児だって同じ。
まわりと違うから、とか親目線で遠慮・拒絶するんじゃなく、結果こどものためになるんだったらっていろんなことに挑戦するのは、親にとってもいい刺激になると思います。
これまでアウトドアに行ったことない人も、行くことに引け目を感じている人も、この記事が何かのきっかけになればうれしいです。
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